今回のブログのテーマは、2023年後半
から上昇トレンドに入っているTMFの
相場状況や買い場・売り時を考察します。
まず前編はTMFとは何かの簡単な説明や
なぜ買い場なのかを語ります。
今回の記事は米国株を始めて日が浅い
初心者の方にもわかりやすく説明する
ことを意識しているため、すでに
知っているという内容も含まれていると
思いますがご了承ください。
TMFって何?
TMFとは米20年債の300%のパフォー
マンスに連動した成果を目指すETFで、
いわゆるレバレッジETFです。
TMF は金利低下局面、つまり債券
価格が上がる局面では魅力的な投資
対象となります。金利低下局面だと
景気後退(FRBが利下げを考える状況)
が懸念され、TMFは上昇します。
なお債券投資の初心者にありがちな
間違いとして注意してほしいのが
債券価格と債券利回りは名前こそ
似ていますが、全くの別物です。
むしろ債券価格(&それに連動
するTMF)と債券利回りは逆相関の
正反対の動きをします。
TMF 銘柄 – ディキシオン・デイリー20年超国債ブル3x 投資信託(ファンド)情報 – Bloomberg Markets
アメリカ 20年 | アメリカ 20年 債券利回り – Investing.com
債券価格と債券利回り・・・
名前は似ているけど内容が正反対なのだ
最近半年のTMFのチャート
2020年の後半以降のアメリカ長期金利
上昇によるTMFの下落トレンドが上昇
気配に転じたのは今年の10月~11月が
ターニングポイントかと思います。
下の図がここ半年ほどのTMFの
チャートと出来高です。
10月後半から11月頭にかけてチャートが
横横で推移していて、出来高が以前より
明らかに増えているのが確認できます。
これはセリングクライマックスで
①TMFを含み損で塩漬けにしてる人が
損切りして売り切った。
②TMFはこの辺が底だと思って
買いに行く人が増えた。
ことが重なって出来高が急増しました。
【米国株 10/24】債券のベア投資家が一斉に意見変更しています (youtube.com)
TMF 今が買いタイミング!?
この12月に入って景気後退を測る上で
先行指標になる製造業の指標が悪化
しているのが大きいです。
そうした影響もあって2024年の
景気後退を織り込んで、12月に
入ってからTMFは上げ足を強めています。
米ISM製造業指数、13カ月連続の縮小圏-高金利の打撃続く – Bloomberg
フィラデルフィア連銀製造業指数、12月マイナス10.5-予想マイナス3 – Bloomberg
米国 リッチモンド連銀製造業指数 (investing.com)
しかし失業率など雇用系の指標は堅調で
本格的な景気後退の到来は先になる
ので、今からでもTMFの上昇余地は十分に
ある状況です。
債券投資家界隈が来年の利下げを
織り込んだことや12月の指標悪化で早い
ペースで上昇しているTMFですが、
この1週間はTMF配当落ちの影響もあり
60ドル台後半でもみ合っている状況です。
TMFはかなりの高配当!
配当落ちで売る人も多いのだ
それ以外に補足すると2日前の
リッチモンド連銀製造業指数が低調
だったが、すでにある程度は製造業の
指数悪化を織り込んでいることもTMFが
60ドル台後半でもみ合っている要因の
1つとして指摘されている。
年明け早々には重要指標の発表が数多く
控えていて、TMFも大きく動く可能性が
あります。TMFを60ドル台で買えるのが
今年までという可能性もあることから
早めの購入を視野に入れて考えるのも
ありかと思います。
経済指標カレンダー/マネックス証券 (monex.co.jp)
TMFをもう少し様子見したい方へ
製造業指数と同じく先行指標でより
景気後退が近いことを示すシグナルと
して、広告・小売企業の決算が悪化
したのを確認してからTMFに入るのも
1つの戦略です。
そこに関してはTMFで利益を多めに
とりたいか、TMFに入るのが遅れて
利益が減っても「頭と尻尾は
くれてやれ」の精神で安全策を
とるのかで変わってきます。
さてTMFの前編は以上です。
後編では投資の中で最も難しいと
言われる売り時について解説します。
TMFを売るタイミングについては
いくつかシナリオがありますが
その辺に触れていく予定です。
TMFの後編は明日更新予定です。
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